先日の四連休は、お客様のご都合に合わせて営業させて頂きました。土曜日は大阪で、初めての居合刀をお探しのかたに数振りご覧頂きました。大学の居合道部で鍛えておられただけあって、素振りも素晴らしいものでした。
よくお尋ね頂くのですが、模擬刀とは扱いも価格も異なる真剣を初めて購入する際、どのように選べば良いのでしょうか?これまでお客様に頂いたご意見、ご感想をもとにまとめてみますと…
①振ってみる
これは必須で、振ればバランスや柄のなじみ具合が自分好みかわかります。例えば茎が短いと先が重く感じられますが、見ただけではわかりません。演武用でも試斬用でも、同じことが言えると思います。
②帯をつけて抜き差ししてみる
実際抜き差しすると、抜付や納刀に無理のない程度の長さかわかります。例えば刀身自体は同じ二尺四寸でも、鎺によって、鐔元からの寸法には長短が出てくるのです。
③外装にとらわれない
刀はちょっと扱いにくいが、この鞘がいい、この目貫がいい、という場合もあります。しかしあくまでも刀を中心に検討しないと、あとでイヤになってきます。
④少々の欠点には眼をつむる
若干の錆があるなど刀身に少々の難があっても、使いやすさを優先してください。研いだばかりの刀でも、居合に使っていると必ず錆びが出てきますので…。ただし真っ赤に錆びていたり、刃切れなどの欠陥があるものは論外です。
⑤ほど良い刀で迷ったら買ってみる
寸法や反り、重量など、すべて希望通りの刀にはなかなか出会えません。それよりも実際振ってみて扱い良さそうでしたら、条件と多少異なってもご予算に合えば購入してみることをおすすめします。使っていると、また次のテーマがはっきりして、二本目をお求めになることがあっても探しやすくなります。
条件が多く、たくさん見すぎて何を買えば良いかわからなくなり、結局ネットオークションで適当なものを買ってしまい後悔する、というかたが案外多いので、ぜひ手に取って検討されることをおすすめいたします(私どもでも実際振って頂いています)。ただし、美術刀剣店では手に取るのもNGというケースがほとんどですので、必ずお店のかたに確認してください。