私どもでは古美術品の修復もよく承ります。

ホームページにも掲載させて頂いていますが、美術という範囲の中であらゆるご相談を頂戴します。

なかにはびっくりするような面白いものの修復依頼もあり、たいへん勉強になります。


これらさまざまな分野には、それぞれ専門の職人さんがおられます。

多岐にわたるそれらの専門家を、美術店と名乗るもののすべて私どもで抱えることはできませんので、「修復職人ネットワーク」というもので独立した職人さんや引退した職人さんを結び、内容に応じて作業をお願いすることがよくあります。


自前ですべての作業を終えるケースと、部分的に個人の職人さんにお願いするケースを比較すると、外注作業が入るほうが費用が高くつくように思うのですが、一概にそうではなく、自前で調達するより安くつくことのほうが多いです。

また引退した職人さんなどは豊富な経験と技術を持っておられ、現役時代ならこんな手間賃ではできなかった、と言いながらも助けてくださるのはとてもありがたいです。

ただ、ご自分の考えをお持ちの方が多く、はじめはどなたにもよく怒られました。


責任は弊店で持つので、シルバー世代の職人さんにできるだけ活躍して頂きたいのですが、なかなかその技術は継承されていきません。

わたしも専門分野以外の技術をおぼえろと言われるのですが、新たに身につけるのはなかなか難しいですねえ・・・。

最近では私の子どもがあちこちで職方の道にスカウトされています。