一笑図

いっしょうず


笑という字は「竹」(たけかんむり)と「犬」に分けることができ(実際は犬ではなく夭ですが)、竹と犬を描いた作品にしばしば「一笑図」という画題がつけられます。古くは中国の蘇東坡が初めて描いたとされています。

最近では少ないですが、古画や刀装具にはよく出てきます。ただ不思議なもので、秋田犬や柴犬のように耳のピンと立った犬は少なく、ころころ丸い仔犬が描かれることがほとんどです。日本人のかわいいもの好きは、今も昔も変わらないのでしょうか。

長澤蘆雪「一笑図」 (MIHO MUSEUM所蔵作品)