西王母と東方朔

せいおうぼととうぼうさく


中国で不老不死の薬があると伝えられた仙境が、東の蓬莱山と西の崑崙山で、この崑崙山の主人を西の王母、すなわち西王母と呼びました。不老不死の薬、霊丹妙薬や蟠桃を持っています。

この蟠桃という、三千年に一度しか実を結ばない桃と一緒に描かれることが多く、孫悟空が盗もうとしたのもこの桃でした。3月3日生まれということで、桃の節句の由来にもなっています。

さらにこの蟠桃を三度も盗んで八百歳の長寿を保ち、その罰で人間界に落とされたという伝説があるのが東方朔で、桃を捧げ持つ仙人の姿で多くの画家が不老長寿のおめでたい画題として描いています。

西王母と東方朔の双福や、一緒に描かれたものもあります。

 

        

長山孔寅 「西王母図」      曽我蕭白 「東方朔図」

(大阪くらしの今昔館蔵)         (個人蔵)