虎渓三笑図 こけいさんしょう 中国六朝時代の高僧惠遠は、十八人の賢人を伴い盧山で修行をしていました。三十年はその山から下りないと誓い、客人を送る時も俗界との境界である虎渓という谷を越えることはありませんでした。 ところがある日、陶淵明と陸修静という二人の友人が訪れた際に清談に時間を忘れ、見送る時も話に熱中して、つい虎渓を数百歩過ぎてから初めてそれに気が付き三人で大笑いしたという故事が残っています。 雪舟の昔から、多くの画家が描いている画題です。 曽我蕭白 「虎渓三笑図屏風」 (ボストン美術館所蔵作品)